インフォテクノスコンサルティング株式会社(ITC)は、設立から7年目を迎えました。お陰様で、毎年増収・黒字を続けております。ほとんどの方々にとって「無名」であるITCが、このような業績を続けてこられたのは、システムを実際に使われるエンドユーザー様のビジネスを理解し、信頼関係をひとつひとつ築き上げてきたからだと考えています。
ありがたいことに、「投資をするから会社を大きくしないか」というお誘い・ご提案もいただきます。しかし、我々が「お客様の声」でご協力いただいた企業様をはじめとするお客様に信頼をしていただいている最大の理由は、提供するシステム・ソリューションの質にあると考えています。ですから、その質を低下させるような急激さで、企業の拡大・多角化を急速に行なうことはしておりません。
現在のITCは、以下の3つの方法をとって、お客様へのソリューション提供の充実を図っています。
1. |
既存のメンバーの実力をさらに上げていく。 |
2. |
ITCの質を維持できる能力をもったメンバーを、適正規模で増やしていく。 |
3. |
ITCにない強みを持っている企業とアライアンスを組んでいく。 |
時代の流れに逆行しているのかもしれません。しかし、IT投資効果に対する疑問が出され、「使われないシステム」が導入されてしまう時代にあって、お客様との長期的な信頼関係と提供するソリューションの質にとことんこだわる企業に、存在価値はあると信じています。
コンサルタントが書き上げた素晴らしいアイディアが、実際のシステムとしてうまく動かなかった、という話は決して珍しい話ではありません。システム開発において、素晴らしいアイディアや提案は重要ですが、それを現実化する手段の質は案外見過ごされています。
IT企業のマネジャーの方が、「あいつも数年プログラマーをやったからそろそろ卒業させないと」というのを聞いたことがあります。若手のプログラマーが「早くプロマネを経験して将来はコンサルタントになりたい」というのを聞いたこともあります。まるで、プログラムを書く人は階層社会の一番下で、できるだけ早くに抜け出した人が優秀といった風潮があるように思えてなりません。きちっとしたプログラムをかけるエンジニアを育てる風土がないことに、ITCでは非常に強い危惧を持ちます。
これまでの経験から、いいプログラムを書けるエンジニアがいなければ、どんなにいいアイディアがあっても、出来上がったシステムは汎用性や拡張性を欠いて、平凡な「使いにくい」システム、最悪は、誰も使いたくない、「使われない」システムになります。
「プログラミングは入社数年の若手がやる程度のもの」と考えているチームで、本当に質の高いシステムができるとは考えられないのです。
ITCでは、基本的にはフラットな組織ではありますが、「技術者」が社員の気持ちの中でいちばん「偉い」立場にあります。コンサルタントやSE、そして営業も、技術者がいい仕事をしてくれない限り、自分たちがお客様に行ってきた提案をシステムとして実現して提供できないからです。
「技術があってこその、コンサルティングであり、SEであり、セールスである」という姿勢が、ITCのアプリケーションの質を支えています。